「お前は恵まれているよ」管理職の兄が縋る330円の牛丼屋朝定食
よほど兄にひと言言ってやろうと思いましたが、思い止まりました。兄が正月休みに帰省した際、経済事情が厳しそうな話を耳にしていたからです。
きっかけとなったのは、お弁当でした。
母は料理が得意で、父には毎朝手作りのお弁当を持たせていました。私が就職してからは私の分も作ってくれるようになり、父が定年退職した後も続いています。それは私の母への“感謝リスト”のかなり上位に来る項目で、会社周辺で1000円を切るランチを探すのが困難な今は本当に助かっています。
最近は社内では、節約のためにランチを抜く人や、カレーパン1個という人がめっきり増えました。それに比べたら、母の手製のお弁当は超贅沢です。
お正月に母のお弁当の話題になった時、兄が「お前は恵まれてるよな。俺なんか毎日ランチじゃなくて朝食セットだよ」と愚痴っていたのです。「何それ?」と尋ねたら、早めに昼休みを取って某牛丼チェーン店で11時まで提供している朝食セットを食べるようにしているのだとか。卵かけご飯と小鉢、味噌汁のセットなら、ご飯並盛でなんと330円だそうです。
「570円のベーコンエッグと牛小鉢のセットを食べるのは給料日とか、契約が取れた日だな」と聞くに至り、驚きを通り越して兄が哀れに思えました。
とはいうものの、4学年上の兄は営業部の管理職で、少なく見積もっても私より2割は多く給料をもらっているはずです。しかも、義姉もメーカーの事務職としてフルタイムで働いていますから、いくら子育て中で自宅マンションの住宅ローンを返済中といっても、そこまで切羽詰まった状態とは考えられません。
