道路・マリコン・米軍基地… 相次ぐ専門工事M&Aで目指す成長
先述の投資計画において、清水建設はM&Aを念頭に「更なる企業価値向上に向けた投資枠」を別枠で設けています。同社は各事業でM&Aの活用を想定しており、成長戦略の中核となっています。
実際にM&Aは加速しています。清水建設は25年5月、50%超を保有する日本道路に対して完全子会社化を目的としたTOBを実施しました(25年6月に成立)。さらに26年1月には海洋土木(マリコン)の大手・あおみ建設の完全子会社化を決定しています。2件の取得額は800億円を超える見込みで、その他の投資計画と比べても大型です。
さらに、異色の買収となりそうなのがアメリカンエンジニアコーポレイション(AEC)です。沖縄県に本社を置く米国籍企業で、日本およびグアムで米軍基地の建設や、データセンター向けのITインフラ工事などを手掛けます。
清水建設は26年3月、AECの完全子会社化を決定しました。買収が成立すれば、清水建設は特殊市場である米軍施設工事へのアクセスを手に入れることとなり、収益基盤の強化が期待されます。AEC株式の取得は26年5月下旬以降を予定しています。
清水建設は31年3月期に経常利益で2000億円以上を目指しており、M&Aはそのドライバーとなりそうです。大型の投資は今後どのような果実をもたらすのか、その実行力が試されます。