スーパーゼネコン唯一の赤字からV字回復 営業益5年ぶり1000億円突破へ

まずは業績です。清水建設は回復期にあり、低迷からの脱却が進んでいます。

清水建設は24年3月期に246億円の営業赤字に転落しました。主因は建設コストの膨張で、
資材費や労務費の増加に対し価格転嫁が遅れ、採算が悪化します。売上原価に含まれる工事損失引当金は、20年3月期の47億円から24年3月期に766億円まで拡大しました。

清水建設の通期での営業赤字は上場以来で初とみられます。苦戦は同業と比較しても顕著で、鹿島建設は堅調、大林組と大成建設は減益傾向となったものの黒字は確保しています。

大手ゼネコン4社の営業利益(2016年3月期~2025年3月期)
 

出所:各社の決算短信より著者作成

清水建設は採算の改善に着手し、受注前審査の厳格化や資材高騰および納期遅れに対応する条項の契約への組み込みなどを実施しました。価格や工期の適正化を進める業界の動きも相まって、清水建設は25年3月期に営業利益710億円で黒字に復帰します。

続く26年3月期は第3四半期累計で営業利益745億円と前年同期から倍増しました。通期では1100億円を予想しており、5年ぶりに1000億円を突破する見通しです。1株あたり年間配当金も27円の増配となる65円を計画しており、業績のV字回復が本格化しています。

清水建設の業績(2016年3月期~2026年3月期)
 
出所:清水建設 決算短信より著者作成