企業型確定拠出年金(企業型DC)は、企業が掛金を出し、従業員が自分で運用商品を選んで年金資産を積み上げていく仕組みだ。その加入者向け教育の実施率が2025年に64.7%と、過去3年で最高を記録した。いったい何が企業の意識を変えつつあるのか。企業型DCの関連調査で最大規模を誇る「企業型確定拠出年金(DC)担当者の意識調査2025年版(第21回)」(NPO法人DC・iDeCo協会)の結果をもとに最新動向を読み解いていこう。
そもそも「継続教育」とは? 実施率は3年連続で上昇中
企業型DCでは、従業員が自分で運用商品を選んで年金資産を育てていく。適切な金融知識がなければ、どんな商品を選べばよいか迷ってしまうことも少なくない。そこで重要な役割を果たすのが「継続教育」だ。
継続教育とは、企業型DCを導入している企業が、加入者である従業員に対して制度の仕組みや資産運用の基礎、商品の特徴などを定期的に学ぶ機会を提供すること。従業員がより適切な判断を下せるよう、企業がサポートする取り組みといえる。
同調査によると、継続教育の実施率は2023年の58.9%から2024年に63.1%、2025年には64.7%と、3年連続で上昇している。毎年の回答企業が異なるため単純な比較はできないものの、改善の流れははっきりと見て取れる。
2023年以降の継続教育の実施状況
その背景にあるのが、資産運用立国の推進や金融リテラシーの強化という近年の社会的な流れだ。こうした追い風を受けて、企業型DCの継続教育に取り組む企業の意識も着実に変わってきているようだ。
企業規模別に見ると、5,000〜9,999人規模での実施率が特に高い。一方で、50人未満の小規模企業でも一定の実施率が保たれており、規模の大小を問わず継続教育の重要性が広く認識されていることが分かる。

