選択制DCはマッチング拠出より拠出額が高い傾向に
一方、選択制DCの採用割合はマッチング拠出に比べると高くなく、約4割にとどまっている。ただし、拠出されている掛金の平均月額は1万円以上が多い。
選択制DCは、従業員が給与の一部を企業型DCの掛金として拠出するか、そのまま給与として受け取るかを選択できる仕組みだ。給与からDC掛金として拠出する場合、その分は所得税・住民税の対象外となるため税制メリットを活用した資産形成が可能になる。
拠出額は「10,000~19,999円」が19.1%と最も多く、「3,000~9,999円」が15.9%、「20,000~27,499円」が4.0%となっている。マッチング拠出と比べて、月額1万円以上の拠出者の割合が明らかに高い。ただし「選択制は採用していない」という回答が43.2%と最も多い。特に従業員1万人以上の大企業で採用していないとの回答が50.0%と最も高く、大企業ほど導入に慎重な傾向が見られる。
制度改正を機に普及拡大へ
企業型DCにおける従業員の自己拠出は、マッチング拠出が普及しているものの拠出額は控えめで、選択制DCは拠出額が高いものの普及率が低いという状況にある。4月からのマッチング拠出の上限規制の撤廃により、制度導入の拡大や拠出額の増加につながるかどうか今後の動向に注視すべきだろう。企業型DCの加入者にとって、自己拠出は老後資産形成の重要な手段の1つだ。制度改正を機に、より多くの加入者が適切な拠出額で資産形成に取り組める環境整備が求められている。
調査概要 調査名:「企業型確定拠出年金(DC)担当者の意識調査 2025年版(第21回)」 調査対象:確定拠出年金企業型年金承認規約代表企業7,382社(2025年2月末現在)のうちアンケート発送が可能な企業7,098社 調査期間:2025年6月末~8月上旬 調査票回収数:2,029票(うち有効調査票回収数:1,687票) 調査主体:特定非営利活動法人確定拠出年金教育協会
