「ハイテク成長株」と併せ持ちで収益機会を拡大

このような「米ハイテク成長株」に依存した株価上昇に対する警戒感から、2024年以降には、より分散を意識した動きが見えつつある。投資信託市場では2025年に米「S&P500」インデックスファンドよりも全世界株式指数「MSCI ACWI」に連動するファンドのパフォーマンスが上回り、資金流入量も拡大した。2026年1月に新規設定された「未来の世界(除く米国)」は、それを一歩進めて、「MSCI ACWI」から米国を除いて、成長株ではなく、ハイクオリティ企業の中で株価が割安な銘柄に投資するという戦略を提供している。この戦略は、決して、従来の米ハイテク成長株の株価上昇が終わったというものではない。「米ハイテク成長株」の上昇期待は維持しつつ、それ以外の銘柄にも分散投資することによって投資機会を拡充するという考え方からの新規設定と考えられる。「米ハイテク成長株」からの乗り換えではなく、併せ持ちで両方に投資することでバランスを良くすることができる。

「米ハイテク成長株」と併せ持ちで運用ポートフォリオのバランスを良くするという考え方では、1月にランキングを大きく上げた「NWQグローバル厳選証券ファンド(為替ヘッジなし/隔月分配型)(愛称:選択の達人)」(設定は大和アセットマネジメント)は、社債やハイイールド債など債券に投資するファンドであり、新たにランクインした「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」(設定はピクテ・ジャパン)は「公益株」という電力や水道などハイテク株とは異なる企業群に投資するファンドだ。

もちろん、最初からバランスの良い投資をポートフォリオとして考えたいという投資家にはランキングトップの「ピクテ・プレミアム・アセット・アロケーション・ファンド」(設定はピクテ・ジャパン)のように、「株式」に40.1%、「債券」に32.3%、「金・その他コモディティ」に20.5%(2026年1月末時点)投資するといった、バランス型ファンドを選ぶという選択肢もある。1月のランキングの変化に表れている「分散」を意識した銘柄選択が定着することになるのか、注目していきたい。

執筆/ライター・記者 徳永 浩