投資信託を選ぶ際、各販売会社が自社のサイトで公開している「売れ筋ランキング」を確認する個人投資家は多い。そのランキングを定点観測して、トレンドを追う連載。今回は、みずほ銀行。
みずほ銀行の投信月間販売額ランキングの2026年1月のトップは前月と同様に「ピクテ・プレミアム・アセット・アロケーション・ファンド」だった。第2位には1月23日に新設設定されたばかりの「インターナショナル・オポチュニティ・ファンド(為替ヘッジなし)(愛称:未来の世界(除く米国))」が入った。第3位は前月同様に「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」となり、前月第2位だった「キャピタル世界株式ファンド」は第4位に後退した。また、前月は第10位だった「NWQグローバル厳選証券ファンド(為替ヘッジなし・隔月分配型)」が第6位に上がり、トップ10圏外から「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」が第10位にランクインした。
※みずほ銀行サイト内「投資信託ランキング」の「月間販売額ランキング」に基づき編集部作成。期間:2026年1月1日~1月31日。
https://www.mizuhobank.co.jp/fund/ranking/index.html
市場の変化を先取り? 「除く米国」の株式ファンドが人気
みずほ銀行の投信販売額ランキングで第2位になった「インターナショナル・オポチュニティ・ファンド(為替ヘッジなし)(愛称:未来の世界(除く米国))」(設定はアセットマネジメントOne)は、米国を除く世界の株式市場から割安なハイクオリティ成長企業を厳選して投資するファンドだ。愛称が「未来の世界」となっていることからもわかる通り、従来の人気ファンドである「グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)(愛称:未来の世界)」(アセットマネジメントOne)と同様のコンセプトで運用するが投資対象から「米国」を除いたファンドということになる。実質的な運用はモルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント・インクで、これは「未来の世界」シリーズに共通している。
従来の「未来の世界」は、国・地域別組み入れ比率をみると「米国」が46.7%とおよそ半分を占め、「フランス」10.2%、「インド」5.8%、「デンマーク」5.3%、「台湾」5.1%などとなっている(2025年12月末時点)。相対的に「米国」への投資比率が高いため、米国株式の好不調の影響がファンドのパフォーマンスを左右する性格が強いといえる。これに対し、「未来の世界(除く米国)」と類似運用戦略のポートフォリオでは、「フランス」22.0%、「カナダ」9.1%、「スウェーデン」7.7%、「インド」7.5%などとなっている(2025年9月末時点)。全世界株式インデックス(MSCI ACWI(除く米国))の国・地域別比率は「日本」13.7%、「中国」9.5%、「英国」9.0%、「カナダ」8.3%、「フランス」6.7%などとなっており(2025年9月末時点)、類似戦略とは組み入れ比率が大きく異なっている。同戦略による銘柄選定の効果が感じられる。
世界の株式市場は2020年3月の「コロナ・ショック」後に、「デジタル・トランスフォーメーション(DX)」、そして、「AI」による社会変革をテーマとしてテクノロジー企業が集積する米国株式市場を中心として急速に上昇してきた。特に、2023年以降は「マグニフィセント・セブン(M7)」といわれる超大型テクノロジー企業に資金が集中する現象が顕著となり、2024年以降は「M7」の割高を指摘する声が強まった。既に、2019年末を起点とすると2025年末までに「S&P500」は上昇率が111.88%と2倍以上の水準に上昇し、ハイテク株比率が高い「NASDAQ総合」は159.03%と2.5倍の水準になっている。特に、米国テクノロジー成長株は突出して短期急騰した後だけに、高値警戒感が強まっている。
