急騰した「金(ゴールド)」のネクストはプラチナ?
金価格の高騰については、少しでも資産運用に関心のある方なら、すでにご存じのことと思います。
実際、どのくらい値上がりしたのかというと、2011年3月17日の国内金価格は、1グラム=3796円だったのが、2026年1月21日時点では2万6829円まで値上がりしました。およそ15年間で611.8%の上昇率です。
これだけ値上がりすれば、話題にならないはずがありません。特に国内金価格は、NY市場におけるドル建ての価格に為替レートを掛けて計算されますから、ドル建て金価格の値上がりに加え、この間に進んだ円安の影響も多分に受けます。ちなみに、同期間中におけるNY金価格の上昇率は、241.37%でしたが、この間、1ドル=79円台から158円台まで円安が進んだため、国内金価格は600%超もの上昇率となったのです。
ところで、金よりも希少性の高い貴金属があります。プラチナです。
可採埋蔵量といって、現在の技術、採掘コストで経済的に見合う、採掘可能で地中に眠っている量は、金が6万4000トンほどであるのに対し、プラチナは正確な統計データがないものの、推計値としては1万6000トンほどと言われています。
そして有史以来、人類が手にしてきた金とプラチナの採掘総量は、金が約19万トンとされるのに対し、プラチナは約7000トン超と言われています。
この数字からも、プラチナがいかに希少な貴金属であるかが、お分かりいただけるのではないでしょうか。
一般的に、希少性という点で考えれば、同量の金とプラチナの価格は当然、後者が高くなるはずです。
実際に両者の価格を比べてみましょう。ちなみに前述した為替レートの影響を排除するため、以後はNYで取引されている米ドル建ての価格を用います。
かつては、プラチナ価格の方が金価格を上回っている時期もありました。私の方で入手可能なデータは2008年9月1日を起点にしたデイリーデータですが、1トロイオンスあたりの価格は、金が833.35ドルで、プラチナが1486.5ドルでした。プラチナは金に対して1.78倍の価格差があったのです。まさに希少性を素直に反映した価格形成と言えるでしょう。
その後もプラチナは金よりも高めの価格で推移していましたが、徐々に両者の価格差は縮小し、2011年9月には逆転しました。とはいえ、逆転が続くというよりも、金がプラチナを上回ったり、プラチナが金を上回ったりを繰り返しています。そして、2015年1月以降、金価格が恒常的にプラチナ価格を上回る状態になり、両者の価格比差はどんどん拡大していきました。
