70代単身世帯「元本割れ」経験はどのくらい?

全国5000世帯を対象に金融資産や借入金、家計の状況などを聞いた調査「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(金融経済教育推進機構)から「元本割れの経験」について70代の回答を見ていこう。

■元本割れの経験(70代単身世帯)

元本割れの経験(70代単身世帯)
 
出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(※実数508)よりFinasee編集部作成
 

元本割れの経験者は70代でどの程度いるのか。まずは単身世帯から見ていこう。調査によれば「経験がある」と回答した人は47.4%と約半数に上った。他の年代層と比べて最も高い水準だ。老後に向けて資産形成を行う過程で元本割れの局面も経験してきたということだろう。

一方で「経験がない」と回答した人は52.6%。運よく元本割れを回避できたのか、それとも戦略的に商品を選んできたのか。あるいは最初から預金など元本確保型の金融商品だけで資産形成を行ってきたのか。内訳は様々だろう。

元本割れは「仕方がない」?

元本割れは避けたいが、もしも直面してしまった場合はどう受け止めたらよいのか。まずはパニックにならず、落ち着いて対処したいところだ。経験者の受け止め方を参考にしてみたい。

■元本割れ経験の受け止め方(70代単身世帯)

元本割れ経験の受け止め方(70代単身世帯)
 
出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(※実数241)よりFinasee編集部作成
 

元本割れを経験したことのある70代はどう受け止めたのか。まずは単身世帯から見ていこう。最も回答率が高いのは「自分の相場についての予想が外れたのであるから、それは仕方がない」で68.9%。2番目を大きく引き離して1位となっている。

次いで「自分が元本割れするリスクをよく理解していなかったのであるから、それは仕方がない」16.2%。一方で、元本割れについて金融機関から十分な説明をされなかった、あるいは誤解を招く広告・勧誘を金融機関から受けたと回答した人も一定数存在した。