金利タイプ選択の推移から見える市場動向
過去の推移を詳しく見ると、変動型金利を選択する割合は上昇傾向にある。22年4月調査では73.9%だったものが、半年後の22年10月調査で69.9%と下落。さらに半年後の23年4月調査では72.3%と上昇、その後は23年10月調査で74.5%、そして今回の25年4月調査で79.0%と、じわじわと右肩上がりに増加傾向を示している。
一方、固定期間選択型は徐々に減少傾向にあり、直近3年を見ると22年4月調査の17.3%から今回の12.2%まで約5ポイント減少している。全期間固定型は若干の変動はあるものの7〜10%前後で推移しており、一定の需要があると考えられる。
変動型金利選択の増加が示す借り手の心理
変動型金利の人気が高まり続ける背景には、いくつかの要因が考えられる。まず低金利環境が長期化してきた中で、借り手が当初の返済負担の少なさを重視している可能性がある。変動型は一般的に固定型よりも当初の金利が低く設定されており、月々の返済額を抑えたい借り手にとって魅力的な選択肢となっている。
また金融リテラシーの向上により、借り手も金利動向を主体的に分析し、将来の金利上昇リスクを許容した上で変動型を選択しているケースも増えていると推測される。日銀の金融政策の動向を見ながら、適切なタイミングで固定型への借り換えを検討するという借り手も増えるかもしれない。