60代二人以上世帯が予想する生活費も全年代で最少

続いて二人以上世帯の結果を見てみましょう。

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」

20代 70万円
30代 40万円
40代 33万円
50代 37万円
60代 31万円
70代 35万円

60代が世帯主の二人上世帯では、老後に毎月かかると予想する生活費は最低でも31万円。単身世帯と同様、全世帯で最も低い水準でした。60代といえば、実際に老後生活を送っている方も少なくないでしょう。ほかの世代に比べ、より現実的な金額を予想しているのかもしれません。

一方で20代は、毎月70万円と全年代で突出して高い最低予想生活費となっています。しかし30代になって一気に30万円も減少して40万円に。40代以降は30万円台に落ち着きます。そして気になるのが70代です。35万円で、60代より4万円高い水準でした。単身世帯と同様、ギャップを埋め合わせるためになんらかの資産形成が必要かもしれません。

60代老後の最低予想生活費 単身者は23万円、二人以上世帯は31万円

60代は老後のひと月当たりの最低生活費について、他の世代と比べて現実的な額を想定しているという結果になりました。すでに老後生活を過ごしている人も少なくない年代であることが背景にあるといえそうです。

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<調査概要> 調査名/「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(金融経済教育推進機構) 調査時期/令和6年6月21日~7月3日 調査対象/単身世帯:全国2,500世帯(20歳以上80歳未満で単身で世帯を構成する者)、二人以上世帯:全国5,000世帯(世帯主が20歳以上80歳未満で、かつ世帯員が2名以上)、総世帯:令和3年調査より二人以上世帯、単身世帯の調査方法が同一となったことから、両調査の計数を合算する形で作成を開始した参考計表 調査方式/インターネットモニター調査