「コア事業」に注力 2027年に売上3.1兆円を計画
当面注力するのはコア事業です。コア事業とは、モーターサイクル(二輪車)事業とマリン事業を指します。ヤマハ発動機は2027年12月期までの3期を「コア事業の競争力を再強化」する期間とし、累計で研究開発費に2900億円(前3期比34.6%増)、設備投資に2340億円(同48.2%増)を投じます。さらにM&Aの枠として3000億円を設定しました。
モーターサイクル事業は、アセアンや新興国で新しいモデルを投入し、プレミアム領域のシェアを42%まで拡大させます。期間中は売上収益の年平均成長率で6%、営業利益率で10%水準を目指します。
マリン事業は船外機で150馬力以上の大型機に注力します。新モデルの導入や生産能力の増強に取り組み、販売に占める大型機の割合を32%まで成長させます。期間中の財務目標は売上収益の年平均成長率で8%、営業利益率で20%台半ばです。
コア事業以外では、戦略事業としてロボティクス事業とスマートパワービークル事業(電動自転車など)、そしてアウトドアランドビークル事業(四輪バギーなど)を分類します。ロボティクス事業とスマートパワービークル事業では、M&Aも視野に業界3位の確立を目指します。アウトドアランドビークル事業は、収益の貢献は遅れる見通しですが、市場の成長性を見込み基盤の構築に臨みます。
これらの施策に取り組み、売上収益は年平均7%以上で成長させ、2027年12月期に3兆1000億円以上を目指します。また資本効率性および株主還元も一定以上を維持し、投資家の評価につなげる考えです。
【中期経営計画の主な財務目標(2027年12月期までの3カ年平均)】
※実績は2024年12月期までの3カ年平均