投信市場で「SCHD」が話題です。関連する投資信託が大きな資金を集めるなど、投資家の期待が寄せられています。

SCHDとはどんな商品なのでしょうか。簡単に解説します。

SCHDとは米国の高配当ETFのこと

SCHDは「シュワブ・米国配当株式ETF」のことです。米国に上場するETFで、株価指数「ダウ・ジョーンズUSディビデンド100インデックス」への連動を目指して運用されます。

ダウ・ジョーンズUSディビデンド100インデックスは、配当利回りが高い米国株式100銘柄で構成される指数です。ポートフォリオは金融やヘルスケア、生活必需品の比率が高くなっています。

【SCHDの組入上位5セクター(2024年末)】
・金融:18.73%
・ヘルスケア:16.67%
・生活必需品:14.37%
・資本財・サービス:13.28%
・エネルギー:11.67%

【SCHDの組入上位5銘柄(2025年2月24日)】
・コカ・コーラ:4.69%
・アッヴィ:4.68%
・アムジェン:4.45%
・シスコシステムズ:4.38%
・ファイザー:4.26%

出所:シュワブアセットマネジメント シュワブ・米国配当株式ETF

パフォーマンスは金利上昇の年にS&P 500超え

運用成績はどうでしょうか。ダウ・ジョーンズUSディビデンド100インデックスは、2022年に「S&P 500」を大きく上回る成績を残しました。

2022年は米国が3年ぶりに利上げした年です。金利に上昇圧力がかかり、米10年利回りは前年の1%台から4%台へと急騰しました。

金利の上昇は、一般に株価にはマイナスです。S&P 500も、2022年はおよそ18%下落しています。

一方、ダウ・ジョーンズUSディビデンド100インデックスは3%程度のマイナスにとどまりました。金融株を多く組み入れることや配当利回りの高さから、金利上昇時は選好されたとみられます。

なお、2023年以降のパフォーマンスはS&P 500に劣後しています。

 
出所:S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス ファクトシートより著者作成