◆受け取り順番を逆にして5年以上の期間を開けた場合

例2)Bさん
現在 65歳

勤続年数  30年(35歳から65歳まで)
退職手当  2,000万円
企業型DCの資産  600万円(加入者期間10年、50歳から60歳)60歳時に受け取り済み

〈DCの税金〉

控除額   40万円 × 10年 = 400万円
退職所得 (600万円 - 400万円) × 1/2=100万円
所得税 (100万円 × 5%) × 102.1% = 5万1,050円(H)
住民税   100万円 × 10% = 10万円(I)
上記の計算からiDeCoの税金は約15万1,050円(H+I)=(J)

〈退職手当の税金〉

控除額   800万円 + 70万円 × (30年 - 20年) = 1,500万円
退職所得 (2,000万円 - 1500万円) × 1/2 = 250万円
所得税 (250万円 × 10% - 9万7,500円) × 102.1% =  約 15万5,700円(K)
住民税   250万円 × 10% = 25万円(L)
上記の計算から退職手当にかかる税金は約40万5,700円(K+L)=(M)
先にDCを一時金で受け取ってから退職手当を受け取る場合の税金は合計約55万6,750円(J+M)=(N)

AさんよりもBさんのほうが税負担は15万2,950円少ない(N-G)という計算になります。Aさんの例のとおり、DCを後から受け取ると勤続年数の重複期間が調整されるためです。