「投資の負担感がないこと」がウェルビーイングという視点もある

インデックス投資はあなたのウェルビーイングに寄与する部分が少ないのでしょうか。必ずしもそうではありません。

むしろインデックス運用にはインデックス運用ならではの「ウェルビーイング」があります。

投資におけるファイナンシャル・ウェルビーイングの主眼は「資産の形成が、経済的な安心、余裕を生み出すこと」でしょう。

一方で、投資を負担なく行うこと、できるだけストレスを感じずに継続することは難しいテーマです。インデックス運用の値動きより、アクティブな投資スタイルの値動きは激しいものとなります。うまくいっている時はいいのですが、インデックスより下回る成績となった場合、投資のストレスは大きくなります。

また、投資判断のために自分の時間を割く必要があります。「いい会社を選ぶ」「購入するタイミングを選ぶ」ために毎日数時間くらい時間をかけることを投資の楽しみと思える人はいいですが、人によっては「そんな面倒なことはしたくない」となるでしょう。

また、買う時だけチェックをすればいいわけではなく「投資をしていた会社が好ましくないので見切りをつける」「今が大幅な値上がりとなっており、いい会社だが売っておく」のようなメンテナンスにも気を配り続ける必要があります。

インデックス投資は市場の平均に対して投資を行い、中長期的な市場全体の経済成長を堅実に(かつ低コストで)獲得する投資手法ですから、こうした日々の負担やストレスは軽減されることになります(もちろん、値動きのリスクがなくなるわけではないことに注意)。

そう考えると、投資の実感や負担を軽減させ、確実に資産形成が進展していくことこそがインデックス投資のファイナンシャル・ウェルビーイングといえます。