みずほ銀行の投信売れ筋ランキングの2024年12月は、トップが9カ月連続で「ピクテ・プレミアム・アセット・アロケーション・ファンド」になった他、第2位以下第5位までは「キャピタル世界株式ファンド」、「キャピタル・インベストメント・カンパニー・オブ・アメリカ ICA」、「グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)(愛称:未来の世界)」、「キャピタル世界株式ファンド年2回決算(分配重視)」と前月と同じだった。

一方、前月はトップ10圏外だった「ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンド」が第7位に浮上し、「ティー・ロウ・プライス 米国成長株式ファンド(愛称:アメリカン・ロイヤルロード)」が第10位に食い込んだ。

 

◆欧米の著名アクティブ運用会社が粒ぞろい

売れ筋のトップ10に「ティー・ロウ・プライス」が運用するファンドがランクインしたことで、みずほ銀行の売れ筋には、スイスのプライベートバンクを母体としてグローバルに運用する「ピクテ」をはじめ、米国の大手運用会社である「キャピタル」「フィデリティ」「ゴールドマン・サックス」など、そうそうたる運用会社に並んで、新たなキラ星が1つ増えたことになる。「グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド」を実質的に運用しているのは「モルガン・スタンレー」であることも合わせると、売れ筋トップ10は全て欧米の著名な運用会社の運用商品で占められたことになる。

国内の大手販売会社の売れ筋に欧米の大手運用会社の運用商品がいくつか入ることは当たり前にあるが、多くの販社では海外株式のアクティブファンドといえば、「アライアンス・バーンスタイン」の「米国成長株投信」、または、「インベスコ」の「世界厳選株式オープン(世界のベスト)」が主流といえる状況だ。しかし、この2つのファンドは、みずほ銀行の売れ筋トップ10には入ってこない。アライアンス・バーンスタインは2025年1月時点の取り扱い銘柄252本のなかに入っていない状況だ。投信マーケットの潮流というより、みずほ銀行のファンド評価や市場見通しが反映された売れ筋になっているのだろう。

売れ筋トップ10では、第1位の「ピクテ・プレミアム・アセット・アロケーション・ファンド」と第9位の「フィデリティ・ロイヤル・コア・ファンド」の2銘柄のみがバランス型の国際分散投資ファンドで、その他は外国株式ファンドになっている。外国株式ファンドの中でも、米国株式を主な投資対象にした株式ファンドが売れ筋に多い。国内株ファンドが1本も入っていないことも特徴だ。

なお、みずほ銀行には「みずほダイレクト販売額ランキング」があり、先の売れ筋ランキングにはネット専用投信を含んでいない。「みずほダイレクト販売額ランキング」では12月のトップは「日経225ノーロードオープン」、第2位は「たわらノーロード S&P500」などのインデックスファンドがランキングされている。