2025年の景気見通し 「回復局面」との回答は5年ぶりの低水準
まずは2025年の景気見通しについて企業の声に耳を傾けてみよう。今回参考にするのは、調査機関である帝国データバンクによる全国1万939社の企業を対象にした調査。
調査によると景気が「回復局面」と回答した企業は7.7%だった。これは前回と比べて5.1%減の値である。10%を下回ったのはコロナ禍前の2019年11月の調査以来だったそうで、実に5年ぶりの低水準だ。
また、景気が好調を続けるなかで、上昇ペースが一時的に鈍化して停滞することを指す「踊り場局面」と回答した企業は41.7%と前回同様に4割を上回る結果に。こちらは2018年以降では比較的高い水準である。「踊り場」という言葉から想起されるイメージの通り、停滞が終わって再度上昇するのか、悪化に転じるかは現時点で分からないと考えている企業が少なくないようだ。
踊り場局面とやや近いニュアンスの回答が「分からない」で、回答率が26.7%と2017年11月の調査以来の高い水準だった。全体的には2025年の景気を見通しづらいと感じている企業が多いようだ。