ANAホールディングスへの投資は株式の購入が自然でしょう。株価は2024年2月の年初来高値(3385円)から下落しており、足元は2900.5円で取引されています(2024年12月19日終値)。
ただし、ANAへの投資は株式に限定されているわけではありません。投資信託でも投資することが可能です。
では、どの投資信託ならANAに投資できるのでしょうか。具体的な銘柄を紹介します。
コロナから大復活!営業益が過去最高益 今期は減益の予想
まずはANAの概要を押さえましょう。
ANAの主力は航空事業です。主にANAブランドの旅客と貨物、「peach」などのLCCで構成されます。ほかに空港でのサービスや整備を提供する航空関連事業や、旅行商品の販売などの旅行事業、グループ企業向けに資材の販売などを行う商社事業があります。
直近の2024年3月期は増収増益でした。売上高は前期比で2割の増加、営業利益は同7割の増加です。国際線を中心に売り上げが伸長し、大幅な増益につながりました。営業利益はコロナ前(2019年3月期、1650億円)を上回り、過去最高を更新しています。
【ANAの業績(2024年3月期)】
・売上高:2兆559億円(+20.4%)
・営業利益:2079億円(+73.2%)
・経常利益:2077億円(+85.7%)
・純利益:1571億円(+75.6%)
【ANAのセグメント営業利益(2024年3月期)】
・航空:2079億円(+67.5%)
・航空関連:67億円(+190.3%)
・旅行:13億円(前期は2億円の営業損失)
・商社:45億円(+30.3%)
・その他:5億円(-8.8%)
※()は前期比
※航空セグメントの収入内訳:国際線旅客7281億円(+68.1%)、国内線旅6449億円(+21.8%)、貨物1555億円(-49.5%)、LCC 1380億円(+52.9%)、その他1726億円(+19.3%)
※その他セグメントはビル管理や人材派遣など。航空セグメントにおけるその他はマイレージ、機内販売、整備受託、AirJapanブランドなど
出所:ANA 決算短信
ただし今期(2025年3月期)は減益を予想します。売り上げは伸びる想定ですが、費用の増加と補助金の減少を見込むことが減益予想の主因です。
もっとも、減益とはいえ営業利益は引き続きコロナ前を上回る予想です。当時から取り組んできたコスト削減が実を結んでいるようです。
【ANAの業績予想(2025年3月期)】
・売上高:2兆2200億円(+8.0%)
・営業利益:1700億円(-18.2%)
・経常利益:1700億円(-18.1%)
・純利益:1200億円(-23.6%)
※()は前期比
※同第2四半期時点における同社の予想
出所:ANA 決算短信