積立投資は「途中で下落」した方が最終的な積立効果は大きくなる
新NISA元年の2024年、「オールカントリー」などの海外株式型を中心に積み立てていた方々は総じて良好な成績を収めることができたのではないでしょうか。
他方、日本株は夏場の株式市場の調整以降、米国株ほどの反発力を見せることができませんでした。また、半導体関連銘柄やインド株式も、ファンドによっては秋口以降苦戦を強いられています。
これらの投資信託を年の途中に購入していた場合、「高値づかみ」状態になってしまったという方もいるでしょう。しかし、その場合でも焦って解約したり、成績の良い米国株を追加購入したりすることはおすすめしません。
新NISAは制度が恒久化され、非課税期間も無期限化されたということを今一度思い出してください。積立の場合は特に、一本調子で上昇を続けるよりも、途中で下落を経験した方が最終的な積立効果は大きくなります。下がった時ほど「お得に口数を増やすことができている」と、発想を転換させることが重要です。
値動きの方向性が異なる資産を保有する
ネット上の情報を見て、流行りの商品をあれこれ買ってみた結果、同じような値動きの商品ばかり保有していないか、今一度点検しましょう。S&P500、NASDAQ100、全米株式、さらにはオールカントリーも、いわゆる「グロース株」という点では同じカテゴリーの商品です。
分散効果に期待するなら、値動きの方向性が異なる資産を保有することが鉄則です。株式市場の調整局面で下値抵抗力を発揮する資産としては、金(ゴールド)や高配当・連続増配株が挙げられます。
反対に、S&P500やオールカントリーでは物足りなさを感じるという方は、投資対象を絞った商品を追加的に取り入れても良いでしょう。特定の業種やテーマを掲げた投資信託のほか、地域分散の観点でインドを含む新興国株式もおすすめです。ただし、これらの資産を取り入れる場合は、積立で時間分散も同時に実践した方が良いでしょう。