魅力的すぎると、SNSで“株クラ”が拡散→申し込み殺到

ヤマダデンキの大盤振る舞いは、SNSで一気に拡散されました。

投資、資産運用に関心の高い人たちが、これだけの好条件を提示した投資対象を、放っておくわけがありません。

「ヤマダ積立預金」という名称にもあるように、このサービスは預金で運用されます。言うまでもなく預金は、それを集めている銀行が経営破綻しない限り、元本は毀損(きそん)しません。仮に破綻したとしても、元本1000万円とその利息分については、預金保険によって保全される仕組みになっています。

つまり、元本割れリスクを気にすることなく、年18%超のリターンが得られるのです。常に価格変動リスクと向き合いながら、それでも何とか年10%程度のリターンを実現するために頑張っている投資家からすれば、一定期間放置しておくだけで18%ものリターンが得られるのですから、こんなにおトクな話はないわけです。実際、億り人になった個人投資家の間でも、ヤマダ積立定期は話題になり、SNSで情報が拡散されていきました。

ところで、10%の還元率なのにどうして実質年利が18%超なのか、この点を不思議に思っている方もいらっしゃるでしょう。

毎月5万円を積み立て、1年後に6万円相当のヤマダポイントが得られることを前提に考えてみてください。最初の月に積み立てた5万円は、満期まで12カ月運用しますが、最終月に積み立てた5万円の運用期間は、たったの1カ月しかありません。1回目よりも2回目、2回目よりも3回目というように、積立の回数が後に行くほど、資金の運用効率は高まっていきます。結果的に、還元率が10%でも、それを利回りに換算すると、18%超になるのです。

さらに言えば、ポイントに対しては所得税がかかりません。銀行預金の利息に対しては、その20.315%が源泉分離課税されますが、ヤマダポイントをはじめとするポイントには、この手の課税がされないのです。まさに18%超を総取りできるわけで、これもポイントを獲得する側にとっては、大きな魅力といっても良いでしょう。

これだけの高利回りを、お金の計算にたけている人たちが見逃すはずもありません。

前述したように、SNSで拡散されて大反響となり、短期間のうちに申し込みが殺到しました。1口最大5万円の積立金額に対して、当初は複数口数の申し込みも可能という情報が出回り、10口、20口を申し込んだ人もいたと聞いています。