単身者と家族ありで違う「資産が減った理由」

50代単身者の資産が減った理由1位は「定例的な収入が減ったので金融資産を取り崩したから」が約46%。2位「その他」、3位「株式や債券の評価額減」と続き、4位は「耐久消費財の支出」でした。一方で5位に「旅行、レジャー費用の支出」がランクインしており、楽しみにもお金を使うアクティブな50代単身者の姿が浮き彫りになっています。

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数54、複数回答)

1位    定例的な収入が減ったので金融資産を取り崩したから    46.3%
2位    その他    20.4%
3位    株式、債券価格の低下により、これらの評価額が減少したから    16.7%
4位    耐久消費財(自動車、家具、家電等)購入費用の支出があったから    14.8%
5位    旅行、レジャー費用の支出があったから    7.4%

二人以上世帯の資産が減った理由1位は単身と同様、「定収の減少による金融資産の取り崩し」が約42%と以下を大きく引き離しました。2位は「こどもの教育費用、結婚費用」が約26%。3位以降はばらけており、「その他」「耐久消費財の購入」が続きます。老後に向け、大型家電の買い替えなどを進めたのかもしれません。

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数129、複数回答)

1位    定例的な収入が減ったので金融資産を取り崩したから    41.9%
2位    こどもの教育費用、結婚費用の支出があったから    25.6%
3位    その他    16.3%
4位    耐久消費財(自動車、家具、家電等)購入費用の支出があったから    15.5%
5位    株式、債券価格の低下により、これらの評価額が減少したから    14.7%

50代は出口戦略に向け「減らさない&少しでも増やす」

50代のみなさんは徐々に運用商品を値動きの大きいリスク性資産から元本確保型へとシフトとさせている様子が伺えます。どんな商品が実際に選ばれているかは別記事にて解説しています。

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収入面でも役職定年など、頭打ち、減少に向かう傾向にあるとともに、その後に迎える定年、再雇用などを視野に、現状を維持しつつ、可能なら少しでも増やしたいという人も多いのではないでしょうか。

例えばNISA(少額投資非課税制度)は18歳以上なら利用可能で年齢の上限はありません。運用で得た利益に税金がかからないため、課税口座にある資産を徐々に売却し、以降はNISAでの投資のみに絞るなど、資産形成のラストスパートに向けた出口戦略を進めていく必要がありそうです。

<調査概要> 調査名/「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(金融広報中央委員会) 調査時期/令和5年6月23日~7月5日 調査対象/単身世帯:全国2,500世帯(20歳以上80歳未満で単身で世帯を構成する者)、二人以上世帯:全国5,000世帯(世帯主が20歳以上80歳未満で、かつ世帯員が2名以上)、総世帯:令和3年調査より二人以上世帯、単身世帯の調査方法が同一となったことから両調査の計数を合算する形で作成を開始した参考計表 調査方式/インターネットモニター調査