中小企業「新しい政権には中小企業の元気が出る施策をお願いしたい」

前問の回答では中小企業向け支援策が最多だったことから、企業規模によって新政権に求める経済政策に違いがありそうです。調査では企業規模別でも回答を集計し、他の企業規模より5ポイント以上高い経済政策に注目。

結果、「中小企業」では「中小企業向け支援策の拡充」「法人向け減税」と回答する企業が「大企業」に比べて高い結果になりました。

一方、「大企業」では「人手不足への対応」「雇用対策(人材育成、働き方改革など)」「賃上げ促進」「デジタル化の推進(DX、IT投資など)」「科学技術・イノベーション推進(生成AIなど含む)」と回答する企業が「中小企業」に比べて高い結果に。人材に関する経済対策への関心の高さが目立ちました。

調査に寄せられた声を拾ってみると、「多くの中小企業が価格転嫁を図れず、物価高や人手不足も重なって苦しい状況が続いている。下請法による下請いじめへの対策も不十分で、大企業に利益が集中する構図が続いていると感じている」(鉄鋼・非鉄・鉱業、中小企業)、「価格転嫁の動きを広めないと中小零細企業はどんどん弱り、その煽りを大企業も受け、経済は衰退すると思う」(鉄鋼・非鉄・鉱業)、など昨今の物価高騰に対して特に中小企業が価格転嫁を十分にできない状況に言及する内容が。

また賃上げについても特に中小企業は企業努力だけでは限界があるとして、「中小企業は雇用を維持するために賃上げをせざるを得ないが、粗利がないなかでは大変厳しい。中小企業をいかに盛り上げて成長につなげるかが重要で、その方向性と施策を示してほしい」(機械製造)、「経済の活性化には中小企業の活性化が絶対条件。賃金の底上げを促す政策も必須と考える」(建設)など支援を訴える声が複数ありました。