資産運用に積極的な一方で、インフレや円安には不安も
資産運用には当然、リスクがつきもの。定年世代はどんなリスクに不安を感じているのでしょうか。調査結果では、「インフレや円安など、社会情勢の変化」「市場の急騰・暴落による保有資産の変化」と回答する人がそれぞれ70.8%、61.9%と、他の選択肢を引き離して上位を占める結果に。
少し前までデフレ、円高、低金利と思っていたら、いつの間にかインフレ、円安、金利上昇と真逆の状況になるなど、目まぐるしく変わる経済環境に投資判断が追いつかないことも。また預貯金とは違い保有資産の価値が変動するため、慣れていない人にとってはストレスを感じる場合もありそうです。
図表3 資産運用に取り組む上での不安や懸念点について、特に不安を感じることを3つまで選択してください
退職後の収入減やインフレが退職金運用の後押しに
退職金は人生でまとまったお金が入る一大イベントですが、なにがきっかけで退職金の資産運用を意識するのかは気になるところでしょう。調査結果では、「退職後の収入が減少することへの懸念から」と回答する人が72.9%と最多に。「インフレによる、現金価値の目減りと生活コスト増懸念のため」が51.4%と続きます。
やはり現役の時は当たり前のように毎月もらっていた給料がなくなることのインパクトは想像以上で、さらに昨今はインフレによる生活費の上昇も資産運用の後押しになっているようです。
図表4 退職金の資産運用を意識したきっかけとして、当てはまるものを全て選択してください