転職活動は在職中に行えれば理想的ですが、個々の状況によっては退職後に転職活動を始めるケースも少なくありません。その空白期間で気になるのが、「転職が決まるまでなるべく支出を減らしたいけど、どうすればいい?」「資産運用はストップしても問題ない?」といったお金の悩みではないでしょうか。今回は退職から転職まで空白期間がある場合に、経済的な負担を軽減する方法と、資産運用と上手に付き合うコツについて解説します。

失業保険は収入の柱! 忘れず受け取ろう

失業保険とは求職者の再就職を支援する目的で、失業中に金銭が支給される制度です。雇用保険や失業手当とも呼ばれ、一定の条件を満たした場合にハローワークで所定の手続きを済ませると給付を受けられます。

退職後の毎月の給与がない中では大切な収入源の1つなので、「せっかく受給資格があったのに手続きを忘れてしまった……!」ということにならないよう、早めの準備を心掛けましょう。

参考:厚生労働省「雇用保険制度」

健康保険は保険料を比較して負担が少ないものを選ぶ

退職後の健康保険については次の3つの選択肢が考えられるので、比較してより負担の少ないものを選びます。

①健康保険を任意継続

付加給付や福利厚生関係の付帯サービスがあるなど、メリットのある健康保険組合に入っていたなら、まずは任意継続を考えましょう。任意継続の保険料は健康保険組合のホームページのシミュレーターなどで試算できます。在職時は会社が負担してくれていた分の保険料も自分で支払うことになりますが、それを考慮しても国民健康保険より保険料が安いケースもあります。

②国民健康保険に加入

国民健康保険料は、住んでいる自治体のWEBサイトにある保険料早見表やシミュレーターで試算できます。自治体や扶養家族の有無など、個人の状況によっても計算方法が複雑であるため、正確な保険料を知るには自治体へ問い合わせをする方法が確実です。任意継続よりも保険料を抑えられるのなら、国民健康保険への加入を検討しましょう。

③家族の社会保険の扶養に入る(親、兄弟姉妹に頼る)

経済的負担を軽減するという観点からは、家族の扶養に入ることも現実的な選択肢です。家族の被扶養者になると、家族の勤務先が加入している健康保険の保険証を利用でき、家族は保険料を変えずに所得税に対する扶養控除を受けられます。