◆インフレ時代に期待がもてる「金融」 足元リターン7%商品も

一方、「ダイワ金融新時代ファンド」は、国内の銀行を中心に保険会社や証券会社、その他金融を投資対象とするファンドだが、インフレ期に業容が拡大する業種として銀行に対する注目度が高まっている。物価が下落するようなデフレ期であれば、企業の設備投資意欲は減退する(翌年はより安い価格で同等の設備が手に入るのであるから急いで投資する必要がない。モノを作っても価格が下落するので必要最低限の生産にとどめる)ものだが、インフレ期はこの動きが逆転し、早く投資して早く製品を作り出した方が設備投資金額も抑えられ、販売による利益も見込めるため積極的な投資を進める。これが銀行の融資が伸びる要因となり、また、今後、金利が上昇することによって利ザヤも拡大する。

「ダイワ金融新時代ファンド」は、過去1年間のパフォーマンスだけでなく、足元1カ月間のリターンも7.77%と通貨選択型を除く国内株に投資する公募投信の中で最も高いリターンになっている。金融業界の業績拡大につながりやすい環境は、これからしばらくは続く見通しにあるため、金融株を見直す動きは、今後も継続しそうだ。

執筆/ライター・記者 徳永 浩