◆インデックス人気の中、一部の資産クラスでアクティブ台頭

新NISAのスタート以来、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」への集中的な資金流入が目立ち、インデックスファンドに投信人気が集中するような偏りがあったが、「エマージング株式型」や「国内株式型」では、インデックスファンド以外のアクティブファンドがしっかり選ばれて資金流入も続いている。

「外国株式型」は、米国のS&P500やNASDAQ総合といった代表的な株価指数(インデックス)が史上最高値を連続して更新する好調ぶりをみせている。このため、「外国株式型」でのインデックスファンド人気は継続すると考えられる。ただ、その中にあっても資金流入額の第3位に「アライアンスB・米国成長株投信D」が入り、第4位は「インベスコ世界厳選株式オープン(ヘッジなし・毎月決算型)」(流入額:約566億円)、第5位は「フィデリティ・世界割安成長株投信 B(為替ヘッジなし)」(約320億円)とアクティブファンドも選ばれている。市場が高値を更新することによる高値警戒感へのヘッジ目的としてアクティブファンドが選ばれているという側面もあるといわれている。今後の物色の広がりに注目したい。

一方、資金流出額の大きなファンドは、「ピクテ・グローバル・インカム株式F(毎月分配型)」(流出額:約217億円)、「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(ヘッジなし)」(約130億円)、「GSフューチャー・テクノロジー・リーダーズ B」(約125億円)などが「外国株式型」では目立って大きな資金流出だった。資産別で流出額が大きかった「不動産投信型」は、「ダイワJ-REITオープン(毎月分配型)」(約126億円)、「新光US-REITオープン」(約116億円)など、内外問わずに「不動産投信型」から資金が流出している。

執筆/ライター・記者 徳永 浩