資産は「何から」取り崩していくか?

70歳となり、本格的な資産の取り崩し時期に入ったら、リスクの高い資産から現金化して取り崩していきましょう。

具体的には、日本株・米国株・アクティブファンドといった、値動きの大きな資産から売却していきます。値動きの大きな資産は、大きく値上がりする可能性もありますが、同時に大きく下落してしまう可能性もあります。

年齢が上がると、市場が大きく下落した場合、回復するまで待つのが難しいケースもありますし、資産売却の判断力が衰えるリスクもあります。ですから、相場のいいタイミングで売却しておくのがよいでしょう。そして、そのお金をコア資産の預貯金・債券・投資信託・ETFなどに移していきます。

投資信託やETFにも当然、値動きがありますが、分散投資で値動きが抑えられています。運用しながら取り崩しやすい資産なのです。

 

最後に、定期預金や個人向け国債などの安全資産を取り崩していきます。万が一に備える資産として、300万~500万円は寿命まで持ち続ける前提で保有しておきましょう。

また、キャッシュフローを得るために保有している資産は寿命まで持ち続けることを推奨しています。キャッシュフローを生む資産には、高配当株、債券、REITなどがあります。

このうち、株はサテライト資産の対象になりますが、キャッシュフローを得るための高配当株であれば例外として保有してもOK。キャピタルゲイン(資産を売ることで得られる利益)狙いの株は前述のとおり、先に取り崩しましょう。

『60歳からの新・投資術』

 

頼藤太希 著
出版社 青春出版社
定価 1,100円(税込)