S&P500の成績を見ると5年で年率20%以上のリターンになっている?

ここ数年、全世界への分散投資だけではなく、主要米国株価指数の一つであるS&P500への投資に拍車がかかっています。データを見ると目覚ましいパフォーマンスを示しています。こちらは1655:iシェアーズ S&P 500 米国株 ETFの月次レポートです。

運用実績(%)

出所:1655:iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF月次レポート

確かに、3年や5年のリターンを見ると20%以上となり、「2020年のコロナショックって何があったの?」と思わせるほど素晴らしい成績になっています。しかし、こちらも少し見方を変えてみていただきたいと思います。次のチャート(値動き)をご覧ください。

出所:Trading View 

こちらのチャートは、円ベースでのS&P500(青色)と、米ドルベースでのS&P500(橙色)を比較したグラフです。現地通貨ベースで見ると、実際には年率12%のリターンでした。それでも12%というのは素晴らしい成績ですが、このような差が生じる理由は、為替変動の影響です。円安ドル高によって、外国に投資している資産の評価が上乗せされている状態です。