平均年収1000万円以上が続出! 1位はメガバンクではなく地銀
図表2 銀行業界平均年収ランキング トップ10(2023年5月公開)
次に平均年収の水準について、株式会社SalesNow DBによる23年5月公開の調査から探っていきましょう。調査では上位9社まで平均年収が1000万円を上回っており、銀行業界の給料は世間水準と比べて高いことがわかります。なかでも断トツ1位はメガバンクではなく、地銀大手のめぶきフィナンシャルグループでした。茨城県を地盤とする常陽銀行と、栃木県を地盤とする足利ホールディングスが16年に経営統合して設立されました。
グループ各社の知見と創意を結集することで、地域に新たな価値と活力を芽吹かせ、地域とともに持続的な成長を実現するという想いを込めて現在の社名になっているそうです。
メガバンクより平均年収が高い地銀が4行もランクイン
2位は信託銀行首位の三井住友トラスト・ホールディングス。その前身は中央三井トラスト・ホールディングスと住友信託銀行であり、11年の経営統合により誕生しました。6位の三井住友フィナンシャルグループと名前が似ていますが、資本関係はなく独立した金融グループです。
3位は再び地銀でひろぎんホールディングス。広島銀行を中核とする金融持ち株会社として20年に設立されました。ランキングではこのあとも地銀が続き、4位は第四北越フィナンシャルグループ(18年設立、新潟県を地盤とする第四銀行と北越銀行が経営統合)、5位は地銀最大手であるコンコルディア・フィナンシャルグループ(16年設立、横浜銀行と東日本銀行が経営統合)です。
ランキング10社のうち地銀が6社を占め、またほくほくフィナンシャルグループを除く5社は16年以降に設立された比較的新しい金融持ち株会社という、最近の地銀再編を反映した結果となっています。メガバンクより平均年収が高い地銀が4行もあるなんて、意外に感じる方もいるかもしれませんね。
調査概要
出典:SalesNow DB(https://salesnow.jp/db)
調査対象:銀行業界における各企業(上場企業)
調査期間:平均年収上昇率は2022年4月1日~2023年3月31日と2023年4月1日~2024年3月31日で比較、平均年収は2022年5月~2023年5月