定年後の“第二の人生”の期間が徐々に長くなった現代。定年前後で判断すべき選択一つひとつの重要度が増しています。

話題の書籍『知っている人だけが得をする 定年前後のお金の選択』では、老後の不安を解消して“第二の人生”を輝かせる「損をしない選択肢」について、ファイナンシャルプランナーの森田悦子氏が解説。今回は、本書冒頭の「はじめに」、第4章「金融資産などの運用と“手仕舞い”の知恵」の一部を特別に公開します。(全4回)

※本稿は、森田悦子著『知っている人だけが得をする 定年前後のお金の選択』(青春出版社)の一部を再編集したものです。

定年後こそ、人生を楽しむときです!

値上げラッシュや年金額の実質目減り、退職金増税など、老後の家計に打撃を与えるニュースが日々報じられています。かつては、老後2000万円問題や消えた年金といった問題がメディアを賑わせたこともありました。

そのせいか、老後=不安という図式が定着し、定年を意識する世代だけでなく、若い世代の中にも老後不安を抱える人は少なくないようです。

本来、定年は、子育てから解放された世代が激務や重い責任からも解き放たれて、新しい働き方や生き方にチャレンジできるようになる節目です。自分の時間が増え、今までできなかったことにもトライできる、まさに第二の人生のスタート。まだまだ体は若く、元気なので、どんなチャレンジだってできるはずです。

それなのに、老後の不安に押しつぶされそうになっている人の、なんと多いことでしょうか。 「人生100年時代」が間近に迫る中、定年後の30年近くある年月を不安の中で過ごすなんて、とても残念なことです。

特にお金の問題は深刻で、老後や年金の不安が、あらゆる世代の消費行動を大きく制限しているような気がしてなりません。

確かに老後のお金は重要な問題で、決して軽視すべきではありません。でも、そればかりにとらわれて、定年前後の長い時間を不安の中で過ごすのはとても残念なことです。

不安というのは、お化けのようなものです。本当にいるかどうかもわからない、根拠もない存在なのに、姿が見えず正体がわからないから怖いのです。

でも、老後の不安はお化けと違って、分解していけばその姿がはっきりと見えてきます。一つひとつに対してはどれも対策や解決策があり、最終的には悩んでも仕方がないことしか残りません。

定年前後には、たくさんの選択を迫られます。恐ろしいお化けを前にしてどうすればいいのかわからないことでも、知識があれば大丈夫。正しい選択肢や損をしない選択肢、そして自分に最適な選択肢を、自信を持って選び出すことができるはずです。その選択の一つひとつが老後の不安を解消し、第二の人生を輝かせていくことにつながるのです。

『知っている人だけが得をする 定年前後のお金の選択』は、定年前後のさまざまな選択を求められる局面で、自信を持って判断し、不安を解消してもらうために書き上げたものです。

今回はその一部をお届けしますが、読者の皆さんの第二の人生を充実させる助けになれば、これほどうれしいことはありません。