自分の老後にいくらかかるか分からないからお金が使えないです……。

高齢者の方とお話をしていると、「この先どれだけお金がかかるか分からないから、お金が好きなように使えないんだよね」と言います。こういう方は、質素に生活をし、無駄なお金は使いません。

でも私からしたら、じゃ、一体いつ使うんだ? と思ってしまいます。

不安なのは、知識がないからです。分からないから、もやもやする。ちゃんと知識さえあれば、あとは具体的に考えられるので、不安はなくなるはずです。

こういう人に限って、自分の使えるお金の管理ができていません。たとえばどこの銀行にいくらの預金があって、どのような保険をかけていて、自宅を売却するとどれくらいの資産になって、どのような治療を受けようと思っているか、何も決めていません。

もし人生100年時代に備えると言うなら、70代と90代で使う金額は違うはずです。アクティブシニア世代と言われる今の70代には、海外旅行に行く人もいるでしょうし、フランス料理だ肉料理だと美味しいものを食べたり、観劇やスポーツなど趣味にお金を使う人もいるでしょう。

でもいくら元気であったとしても、90代で海外旅行にたくさん行ける人は、少ないのではないでしょうか。食べるものだって、個人差もあるでしょうが、70代とは食べられるものも好みもきっと変わってきますよね?

だから仮に10年単位で考えたとしても、必要なお金は各世代での均等割りではないはずです。分からないから不安なので、可視化することが重要です。