間もなく、新NISAがスタートします。現行制度における一般NISAは2014年1月から、つみたてNISAは2018年1月からスタートしましたが、いずれも2023年12月末でその使命を終え、新NISAでは成長投資枠、つみたて投資枠という2つの枠が設けられます。

シニア層におけるNISAの利用状況

現行NISAでは、日本国内に住む20歳以上の人なら誰でも利用できます。0歳から19歳までの未成年者(当時)を対象とするジュニアNISAという制度もありましたが、これは新NISAへの移行に伴って廃止されるため、ここではあくまでも一般NISAとつみたてNISAの話に限定します。

その一般NISAとつみたてNISAですが、65歳以上のシニア層のうち、最も利用者が多いのは未婚女性だという調査結果があります。ニッセイ基礎研究所が行った調査「4人に1人がNISAを利用するシニア未婚女性~投資への意識・行動が最も積極的な消費主体に注目」によると、65歳以上の未婚女性の約26%が、何らかの形でNISAを活用しているのです。

公益財団法人生命保険文化センターが2020年に行った調査である「ライフマネジメントに関する高齢者の意識調査」のデータを基にして、ニッセイ基礎研究所が分析したところ、「老後の生活資金の備えとして行っていること」という設問に対し、未婚女性の25.8%が「NISAを利用している」と回答したそうです。

この数字は、かなり高いものと考えられます。というのも、同じ設問に対して「NISAを利用している」と回答したのは、男性全体の平均で10.3%、女性全体の平均で9.0%だったからです。

ちなみに、男性未婚者の場合だと、NISAを利用している比率は8.8%に過ぎません。同じ未婚者で男性が8.8%、女性が25.8%なのですから、この差は非常に大きいと言えます。

果たして、こうした違いはどういうところから生まれてくるものなのでしょうか。