大和アセットマネジメントが毎週、投資信託の受益者向けに出している情報提供資料に「週刊!投資環境」があります。

現在、最新号は11月2日号です。毎週末、大和アセットマネジメントのサイトにある「マーケット情報」から読むことができます。内容は、レポートが公表された週の経済情勢や金利、株式、REITの値動きなどに関する振り返りと、それぞれの来週の見通しが簡単にまとめられています。

「見通し」といっても来週のものなので、あくまでも短期間の見通しになりますが、何らかの形で、マーケットの値動きに損益が影響されるような投資商品を保有している投資家は、参考までにチェックしておくと良いでしょう。

日銀の政策修正を受けて金利はどうなる?

11月2日にリリースされた同レポートのテーマは、「長期金利は低下基調に転じるか」というものです。

10月30、31日に開催された日銀金融政策決定会合を受け、日本においてはYCC(イールドカーブ・コントロール)の政策修正が決定され、ついに10年国債利回りが1%を超えて上昇することを容認する、といった表現が用いられました。

日本の消費者物価指数は、9月の生鮮食品及びエネルギーを除く総合で、前年同月比4.2%の上昇です。物価がこれだけ上がっているなかで、償還までの期間が10年の長期国債利回りが1%に満たないのは、やはりいびつです。

こうしたゆがみに目ざとい海外ヘッジファンドなどが、債券先物市場で大量に日本国債を売り始めたら、堤防が決壊するように長期金利が大幅に跳ね上がるリスクがあります。YCCの政策修正は、こうした投機的な動きを未然に防ぐための策とも言えるでしょう。

したがって、日本の金利はこれから先、上振れる可能性がありますが、米国は少し事情が違います。