利回り4%を目指せる商品とおすすめの金融機関

4%の利回りを目指す場合、運用資産には株式を組み入れることとなるでしょう。年金積立金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が分析したところ、各資産の期待リターンは以下のようになりました。債券のみで運用すると利回りが足りず、積立不足が懸念されます。

【GPIFが設定する各資産の期待リターン】
・国内債券:0.7%
・外国債券:2.6%
・国内株式:5.6%
・外国株式:7.2%

出所:GPIF 基本ポートフォリオの変更について

ちなみにGPIFは上記資産を原則25%ずつ組み入れて運用しており、全体で4%のリターンが期待できるとしています。過去34年間(1985年4月~2019年3月)のデータでシミュレートした結果、平均利回り(中央値)は保有期間1年で5.9%、10年で5.6%だったことから、確かに4%の利回りが期待できるといえそうです。

【GPIF基本ポートフォリオの平均利回り(シミュレーション)】

  1年単位 10年単位
(年率)
 最大値 31.3% 7.8%
 中央値 5.9% 5.6%
 最小値      -21.1%      1.3%

※GPIF基本ポートフォリオは国内外の債券、国内外の株式を25%ずつ組み入れるもの
※1985年4月~2019年3月のデータで分析したもので、GPIFの実績利回りではない

出所:GPIF 基本ポートフォリオの変更について

NISAとiDeCoで株式に投資するなら、株式で運用される投資信託が主な選択肢となるでしょう。これらの制度は専用の口座を金融機関に開設して始められます。金融機関によってコストや商品ラインナップが異なるため注意しましょう。

おすすめはネット証券です。店舗を持たないインターネット専業の証券会社のことで、取扱商品が多くコストが低い特徴があります。特にSBI証券や楽天証券といった主要なネット証券でその傾向があります。

ただしネット証券は実店舗や営業員がいないため、専門家に相談することができません。投資に関する情報も基本的に自分で集める必要があります。投資の際はリスクや手数料などを十分チェックし、納得のうえ行いましょう。

執筆/若山卓也(フィナシー/Ma-Do 投資信託研究会)