アップルの時価総額は一時3兆ドルを突破!今後の成長は?
2023年6月30日、iPhoneの好調な販売と新しいサービスへの投資などによって、アップル社の時価総額が3兆ドル(約430兆円)に到達し、世界で最も価値のある企業としての地位を確立しました。
2024年に入ると、iPhoneの中国内での販売に関する懸念や欧州連合(EU)における法規制への対応などの影響を受け時価総額を下落させていますが、5月18日時点における米国株の時価総額上位5社ランキングに入っています。下落傾向の状況にあっても、アップルの時価総額が際立って高いことがわかります。
アップルは、世界で最も人気のあるスマートフォンであるiPhoneを製造しています。iPhoneは、その優れたデザインや使いやすさ、そして豊富なアプリラインアップにより、世界中のユーザーから愛されているのです。これは、世界的なスマートフォン市場が縮小する中、アップルのiPhoneが依然として高いシェアを維持していることを示しています。2023年9月には新型「iPhone 15」を発売。現在のiPhone14の価格は容量によって異なり、最も安い128GBが119,800円(税込)、256GBが134,800円(税込)、最も高い512GBが164,800円(税込)となっています。iPhoneは高機能化によって価格が上がっており、利益率も高まっています。
また、アップルは2024年に初のゴーグル型端末「Vision Pro(ビジョン・プロ)」を発売する予定です(日本での販売は2025年を予定)。Vision Proは、これまでのディスプレーの枠を超えたアプリケーションのためのキャンバスを作り出し、ユーザーの目や手、声という最も自然で直感的な操作手段を通じて、完全に3次元化されたユーザー・インターフェースを提供します。
また、世界初の空間オペレーティングシステムであるvisionOSを搭載し、ユーザーが今いる空間に物理的に存在しているかのようにデジタルコンテンツを楽しむことを可能にします。
Vision Proの価格は3,499ドル(約54万円)と高額ですが、"Pro "という名称は、アプリ開発者など向けのハイエンドモデルであることを示すためのものです。いずれ登場する数分の一の価格のモデルが本命という見方もあります。
アップルは創業以来、多くの製品を生み出してきました。その中でも、iPhoneやApple Watchは最初の評価が低かったものの、最終的には大成功を収めました。iPhoneは、世界で最も成功したスマートフォンのひとつとして知られ、Apple Watchは、フィットネスや健康管理に特化したスマートウオッチとして高い評価を得ています。このように、アップルは、製品に対して徹底的な研究開発を行い、市場ニーズに合わせて製品を改良してきました。
ARやVRは、新しいテクノロジーであり、まだまだ発展途上の分野です。しかし、アップルはARやVRに関心を持っており、すでにARKitといったフレームワークを提供しています。ARやVRを活用した製品やサービスが、将来的にアップルの売り上げに貢献することが期待されています。そのため、今後のアップルの動向に注目です。
執筆/山下耕太郎(フィナシー/Ma-Do 投資信託研究会)