アップルの時価総額は3兆ドルを突破!今後の成長は?

2023年6月30日、アップル社の時価総額が3兆ドル(約430兆円)に到達し、世界で最も価値のある企業としての地位を確立しました。以前、2022年1月に一時的に3兆ドルを記録したものの、利益確定売りの影響でその後は3兆ドルを維持できませんでした。

しかし、2023年に入ると、iPhoneの好調な販売と新しいサービスへの投資により、アップルの株価は右肩上がりに推移し、ついに6月30日に終値ベースで3兆ドルを突破したのです。この記録的な偉業は、アップルの持続的な成長と強固な市場地位を証明しています。

7月21日時点における米国株の時価総額上位5社ランキングは、以下の通りです。中でも、アップルの時価総額が際立って高いことがわかります。

 

世界的にスマートフォン市場が縮小する中、主力の「iPhone」の好調な売れ行きにより、株価はここ数ヶ月右肩上がりで推移し、2022年末からは約5割上昇しています。アップルは、世界で最も人気のあるスマートフォンであるiPhoneを製造しています。iPhoneは、その優れたデザインや使いやすさ、そして豊富なアプリラインアップにより、世界中のユーザーから愛されているのです。これは、世界的なスマートフォン市場が縮小する中、アップルのiPhoneが依然として高いシェアを維持していることを示しています。そして、投資家が特に注目しているのは、今秋発売予定の新型「iPhone 15」です。現在のiPhone14の価格は容量によって異なり、最も安い128GBが119,800円(税込)、256GBが134,800円(税込)、最も高い512GBが164,800円(税込)となっています。iPhoneは高機能化によって価格が上がっており、利益率も高まっています。

また、アップルは2024年に初のゴーグル型端末「Vision Pro(ビジョン・プロ)」を発売する予定です。Vision Proは、これまでのディスプレーの枠を超えたアプリケーションのためのキャンバスを作り出し、ユーザーの目や手、声という最も自然で直感的な操作手段を通じて、完全に3次元化されたユーザー・インターフェースを提供します。

また、世界初の空間オペレーティングシステムであるvisionOSを搭載し、ユーザーが今いる空間に物理的に存在しているかのようにデジタルコンテンツを楽しむことを可能にします。

Vision Proの価格は3,499ドル(約50万円)と高額ですが、"Pro "という名称は、アプリ開発者など向けのハイエンドモデルであることを示すためのものです。いずれ登場する数分の一の価格のモデルが本命という見方もあります。

アップルは創業以来、多くの製品を生み出してきました。その中でも、iPhoneやApple Watchは最初の評価が低かったものの、最終的には大成功を収めました。iPhoneは、世界で最も成功したスマートフォンのひとつとして知られ、Apple Watchは、フィットネスや健康管理に特化したスマートウオッチとして高い評価を得ています。このように、アップルは、製品に対して徹底的な研究開発を行い、市場ニーズに合わせて製品を改良してきました。

ARやVRは、新しいテクノロジーであり、まだまだ発展途上の分野です。しかし、アップルはARやVRに関心を持っており、すでにARKitといったフレームワークを提供しています。ARやVRを活用した製品やサービスが、将来的にアップルの売り上げに貢献することが期待されています。そのため、今後のアップルの動向に注目です。

執筆/山下耕太郎(フィナシー/Ma-Do 投資信託研究会)