IPOでよく見る「特別気配」とは

IPO銘柄は、取引が始まっても初値が付かず、「特別気配」が表示されることも少なくありません。

特別気配とは、直前の価格(IPOの場合は公開価格や評価額などから取引所が定める板中心値段)と大きく離れて約定してしまう注文が出されたときに東証が表示するものです。このような注文を即座に成立させると株価の乱高下を招くため、いったん取引を止め反対の注文を呼び込み、株価の急変を抑制しようとする仕組みとなっています。

【特別気配が表示される値幅(通常)】

 

出所:日本取引所グループ 内国株の売買制度 特別気配の更新値幅

IPO銘柄は通常より特別気配となる値幅が拡大されることが一般的ですが、それでも特別気配が表示されるケースはよく見られます。もちろん、十分な量の株式を市場に流通させるIPOでは、特別気配とならず取引開始後にすぐ約定することもあります。