半導体企業「ラピダス」とは
半導体に関しては、最近は「ラピダス」という名前をニュースなどでよく見聞きするようになりました。
ラピダスは2022年8月に設立された新しい会社です。ただし、ただの新興企業ではありません。キオクシアやソニーグループといった大企業8社が出資して設立されており、会長と社長にはそれぞれ東京エレクトロンの元社長と米ウエスタンデジタル日本法人の元社長が就任しています。
【ラピダスへの出資企業】
・キオクシア
・ソニーグループ
・ソフトバンク
・デンソー
・トヨタ自動車
・日本電気
・日本電信電話
・三菱UFJ銀行
出所:ラピダス 会社概要
ラピダスは、日本で最先端半導体を生産するため設立されました。日本は半導体に関連する素材や製造装置などでは大きなシェアを持ちますが、半導体そのものの製造では米国や台湾、韓国などに後れを取っています。特に電子機器の頭脳に相当する「ロジック半導体」の先端分野では、日本には製造工場すらありません。
これを打開するため、ラピダスが設立されました。米IBMと最先端半導体の共同開発契約を締結し、日本国内における量産体制の確立を進めます。2023年2月には、工場の建設予定地として北海道千歳市を選定しました。当面は先端半導体の開発を推進し、2025年には試作ラインの、2020年代後半には量産ラインの完成を目指しています。
執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。