ポジティブな心理は何と関連している?
また、「過去6カ月間にポジティブな感情を持った要因は何ですか?」という問いがあります。これはポジティブな感情について、「仕事に満足している」、「自宅で過ごす時間が増えた」、「自分の健康状態の改善」、「貯蓄を増やせた」などの11項目について、「有意に高い」、「有意に低い」の結果を示したものです。「有意」とは、統計上、偶然ではなく必然である可能性が高いという意味です。
インドの場合、11項目のすべてについて、ポジティブな感情が有意に高いという結果になりました。中国は5項目、米国は3項目で「有意に高い」という結果が出ています。
これに対して日本はというと、11項目中7項目が「有意に低い」でした。ちなみに欧州各国も、この「有意に低い」の該当する項目が多く、英国は6項目、フランスは7項目、オランダは9項目が、これに該当しています。
「よくも悪くもない」大半、日本人のウェルビーイングへの考え
ウェルビーイングに関する設問には、お金、健康、生活、仕事という大項目と共に、お金には「家計収支」と「資産形成」、生活には「私生活と交友関係」と「ワークライフバランス」、仕事には「仕事」と「ワークライフバランス」という中項目があります。同レポートではそれらの項目に対し、それぞれ「よい」、「よくも悪くもない」、「悪い」の回答比が示されています。
グローバルで回答比を見ると、大半の項目で50%以上が「よい」の回答比を選択しているのですが、日本の場合、「よい」の回答比は大半が20%台で、高いものでも「健康」の36%、「私生活と交友関係」の32%、「ワークライフバランス」の34%でした。そして、ここでも「よくも悪くもない」という回答比が44%~55%となっています。