2023年米国株式市場は、最高値更新も視野
さて、始まったばかりの2023年――最大の注目点は、なんといっても、FRBがどのようなスピードで利上げ幅を抑え、いつ利上げを止め、利下げに転じるかというところでしょう。
2022年の米国市場を見ても、いかにFRBの金利政策が大きな影響を及ぼすかを再認識させられました。2022年12月には、4回連続で0.75%上げた政策金利を0.5%に縮小しました。FRBはインフレを徹底して抑え込むとしていますので、早急に金利上げを止めるとは思えませんが、私は、早晩上げ幅を0.25%に縮小し、2023年前半には金利上昇は止まると見ています。
では、利下げはいつか。
現時点で、その予測は難しいものがありますが、2023年中にはその気配が出てくると見ておきたいところです。2023年は金利上昇を織り込み、次第に力強い展開となり、2022年の下げを取り戻し、2023年の後半にはS&P500指数の最高値更新も視野に入ってくるでしょう。
特にナスダック市場には、以前だったら高くて買えなかったものの、3割、4割も下がり、割安のままになっている銘柄が多くあります。アップル、マイクロソフト、アルファベット、アドビなどは買って長く持つのに適した銘柄といえるでしょう。
米国株投資は長期投資が大原則
米国株投資の最大の注意点は、短期売買は禁物で、目先の株価を追って買ったり売ったりしないことです。米国株は値幅制限がなく、1日で20%、30%も株価が動くことがありますから、短期では損失も大きくなります。また日本と米国は昼夜が逆転していますので、短期売買をやっていては、体力が持ちません。日本人の米国株投資は、長期投資で臨むことがもっとも大事なことです。投資成果も大きく違ってきます。
世界最高の投資家といわれ、昨年8月に92歳になったウォーレン・バフェットは、次のように言っています。
「米国に“反して”賭けるな(Never bet against America.)。米国はこれからも長く繫栄し続ける」