外国株式高配当株ファンドのリターンランキング(ヘッジなし)
外国株式の代表的な高配当株ファンドを比較するため、ファンド名に「配当」「インカム」「連続増配」のキーワードを含むものを抽出し、年初来リターンランキング(11月末時点)を作成した。この中から注目ファンドを2つ紹介する。
米国エネルギー・ハイインカム・ファンド
マスター・リミテッド・パートナーシップ(MLP)指数である「SGI PGS MLP Top 20 Index」の投資成果獲得を目指して設計されたパフォーマンス連動債への投資を通じて、今後も成長が見込まれるエネルギー関連インフラ事業に投資するMLPに実質的に投資するファンドである。マスター・リミテッド・パートナーシップ(MLP)は、米国で行われている共同投資事業形態の一つ。MLPは、Master Limited Partnershipの略称で、LP(Limited Partnership)の形態をとっている。LP(Limited Partnership)は、2人以上のパートナーが共同でビジネスを行い、そのうち1人以上のパートナーが負債や義務については出資額に限定されて責任を負う構造を持つパートナーシップを指す。MLPは、エネルギーや天然資源に関連する事業、金利受益に基づく事業、その他の投資を行う事業を主としている。11月末時点のMLP指数の配当利回りは6.98%と米10年債利回り3.61%を大きく上回っている。今後も高い利回りが期待できるファンドとして、投資家の注目を集める可能性は高いだろう。ただ、これまでは原油や天然ガスといった資源価格が上昇してきたことや円安によって基準価額が上昇してきたが、資源価格の下落や円高が進むと基準価額が下がる恐れもある。リスクが高い投資対象なので、分散投資の1つとして購入するべきだろう。
■米国エネルギー・ハイインカム・ファンド
基準価額 2809円
信託報酬 1.23750%(年率・税込)
純資産残高 8.26億円
1カ月 -5.0%
3カ月 3.1%
6カ月 17.0%
1年 59.2%
(11月末時点)
ワールド・インフラ好配当株式型ファンド(成長型)
主に世界のピュア・インフラ企業が発行する上場株式などに投資するアクティブファンドである。ピュア・インフラ企業とは、インフラ資産を所有または運営し、収益の大部分をこれらの資産から得ている企業である。同ファンドの配当利回りは年率4.5%(全控除前)と高く、インカムゲイン狙いの投資対象として魅力が高い。今後も好調なパフォーマンスをキープできるかどうかに注目している。
■ワールド・インフラ好配当株式型ファンド(成長型)
基準価額 3万616円
信託報酬 1.848%(年率・税込)
純資産残高 33.8億円
1カ月 1.7%
3カ月 -0.8%
6カ月 -0.6%
1年 30.9%
(11月末時点)