破産させても取り返すのは困難…詐欺師には近づかないことが大切

ジャパンライフの破産手続きは現在も続いており、今月7日に第9回目の債権者集会が行われました。その資料によると、ジャパンライフは負債約1537億円に対し、資産が約4.9億円しかありません(いずれも評価額)。被害者の救済は絶望的といえそうです。

破産手続きは、破産者の資産を債権者全員で分け合う手続きですが、ジャパンライフのような消費者被害事件では資産がほとんど残っていないケースは少なくありません。

そもそも悪質な業者は、破産を前提として違法に資金を集めるといわれています。集めた資金を別の場所に移し、資産が残っていないように見せかける手口です。

高利回りを実現できないことは、悪質な業者自身が最も知っています。従って、集めた資金を純粋に運用し続けるとは思えません。そもそも、運用すらしていないケースも少なくないのです。

また、仮に悪質な業者が本当に運用していたとしても、やはりそれだけの利回りが実現できないのですから、お金は配当金を出すほど減り続け、破産時にはほとんど資産は残らないでしょう。

これらの理由から、たとえ詐欺業者を破産させてもお金を取り戻すことは困難です。「元本保証」や「高利回り」など、不自然に有利な情報を強調するようなもうけ話には近づかないようにしてください。