終身雇用制度が過去のものとなりつつあり、企業にも個人にも変化が求められる昨今。日々新しいテクノロジーが誕生していくなかで、時代の変化に合わせて継続的にスキルをアップデートする必要があります。

そんな「大人の学び直し」のメソッドについてまとめられているのが、馬渕磨理子氏の書籍『京大院卒経済アナリストが開発! 収入10倍アップ高速勉強法』です。今回は特別に、第2章「投資スキルも経済知識も「基礎固め」が9割」、第3章「平日は「仕事8割」でいい」の一部を公開します。(全3回)

●第1回を読む

※本稿は馬渕磨理子『京大院卒経済アナリストが開発! 収入10倍アップ高速勉強法』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

最初に「本」を読まない! 雑誌・新聞のコラムには「リアルな経済」が反映されている

お待たせしました。ここからは収入を増やすための具体的な勉強法をお伝えします。

基礎を学ぶ重要性が頭に入った状態の皆さんなら、これから述べることを実践し続けていけば、成果は必ずついてきます。頑張っていきましょう!

基礎から何かを学ぼうとして「どの本から読んだらいいの?」と考える人は多いでしょう。

この発想こそが、学生時代の勉強法から抜け出せていない証拠です! 早急にアップデートしてください!

結論からお伝えすると、最初に読むべきなのは「雑誌や新聞のコラム」です。「本」から読んではいけません。手をつける順番が逆なのです。

教科書中心で勉強してきた学生時代の習慣から、私たちは本に正解を求めがちです。しかし、仕事やビジネスの実践で使える情報を得るには本だけでは物足りません。

とくに金融経済に関する「本」は著者によって考え方や理論が様々で、必ずしもその理論がリアルな経済と一致しているとは限りません。

本から入ると勉強は長続きしません。

「せっかく忙しい合間を縫って本を読んだのに実務現場で役に立たなかった」という苦い経験をお持ちの方も多いでしょう。実践で使えなければ、何のために勉強したのか意味が見出せずに、勉強が嫌になってしまいます。

そこで「雑誌・新聞のコラム」からスタートし、その後に「本」を読みましょう。

雑誌や新聞のコラムは、各分野のトレンド情報で構成されます。そして、その記事に根拠を持たせるために、専門家の意見を取材して掲載します。

つまり、専門家が時間をかけて独自の見解を執筆する本に比べて、その時々の経済の流れや時勢を反映している雑誌や新聞のコラムに掲載されている情報のほうが、リアルなビジネスの現場に直結する情報と言えます。

その点において、これから学び直しを始める人にとって取り掛かりやすいのが「雑誌・新聞のコラム」なのです。