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10月6日は「石油の日」と知っていましたか? 日付の106を1(イ)0(オ)6(ル)と見立て、並び替えるとオイル(=石油)と読めること、また1973年10月6日に発生した「オイルショック」が由来となっています。

ちなみに、「石油」とは液体状の化石燃料のことで、特に油田から取り出したばかりの石油を「原油」と呼びます。今年に入り原油価格が高騰しており、ニュースなどで耳にする機会も増えたのではないでしょうか。

今日は石油の日にちなみ、オイルショックの経緯と、現在の原油価格の動向について解説します。

日本を襲った「オイルショック」とは

「オイルショック」とは、アラブ諸国が原油の禁輸などを実施したために起きた原油価格の高騰や急激な物価上昇のことをいいます。

オイルショックのきっかけは「中東戦争」でした。第2次世界大戦後、イギリスが統治していたパレスチナの分割が国連で決議され、パレスチナがあった場所にユダヤ人国家(イスラエル)の建国が採決されました(1947年)。これに反発したアラブ諸国がイスラエルへ侵攻して始まった武力衝突を中東戦争と呼びます。

武力衝突はその後何度も繰り返されますが、オイルショックは1973年の第4次中東戦争時に起こりました。アラブ諸国が原油価格を引き上げたことに加え、イスラエルを支援する国に対し原油の禁輸を決めたのです。供給が一気に引き締まったことで原油価格が急騰し、日本の輸入価格も1バレル3.3ドル(1973年平均)から10.8ドル(1974年平均)に上昇しました。

原油価格の急騰に伴い、日本ではさまざまな品目でインフレが発生します。当時の著しいインフレは「狂乱物価」と呼ばれるようになりました。

オイルショックでどれくらいのインフレが発生したのでしょうか。消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)を見ると、1970年から1980年の間に2.3倍以上に上昇していることが分かります。特にオイルショックの翌年にあたる1974年は顕著で、物価上昇率は前年比22.51%にもなりました。今年8月の物価上昇率が2.8%を記録したことがニュースとなりましたが、当時ははるかに大きなインフレが起こったようです。

【消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)の推移(1970年を100とした場合)】

総務省統計局より著者作成

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