2022年に設定された主な限定追加型ファンド

2022年に設定された主な限定追加型ファンドを3つ紹介する。

三井住友DS グローバル・ターゲット戦略債券ファンド2022-03(限定追加型)

世界各国・地域の米ドル建ておよびユーロ建ての債券に投資。信託期間は2026年3月まで4年の限定追加型の投資信託である。原則として対円での為替ヘッジを活用し、為替変動リスクの低減を図りながら、年率1%程度の利回りの確保を目指す。8月末時点におけるクーポン(利息)は3.6%で、格付構成比率は、以下の通り。

・A以上   20.9%
・BBB     51.4%
・BB       17.5%
・B         11.4%

同ファンドは償還を迎えた個人向け国債や、満期を迎えた定期預金の預け替えの対象商品として人気がある。債券の市場価格は日々変化しているが、満期時には額面で償還されるので、満期まで保有することによって、償還時の価格変動リスクの抑制が期待できるからだ。

ただ、投資適格債中心でポートフォリオは構成されているものの、利回り水準を上げるため45%を上限に新興国債券やハイ・イールド債券が組み入れられている。

また、中途換金するときには0.3%の信託財産留保額がかかるので、コスト面での注意も必要だ。

■三井住友DS グローバル・ターゲット戦略債券ファンド2022-03(限定追加型
基準価額9826円
信託報酬 0.7425%(年率・税込)
純資産残高 655.35億円
運用会社 三井住友DSアセットマネジメント

<騰落率>
1カ月 0.6%
3カ月 -0.2%
設定来 -1.7%

(2022年8月末時点)

One円建て債券ファンドⅡ 2022-06

国内外の企業が発行する円建ての債券(劣後債含む)、もしくは円建てのソブリン債(国債、国際機関債、政府関係機関や地方自治体が発行する債券)を主要対象とする投資信託である。信託期間は約5年4カ月の限定追加型ファンドで、BBB格相当以上の債券に投資し、8月末時点のポートフォリオのクーポン(年率)は1.19%。円建ての債券にのみ投資するので、為替変動リスクはない。こちらも定期預金や個人向け国債の代わりとして有望なファンドである。

■One円建て債券ファンドⅡ 2022-06
基準価額 10034円
信託報酬 0.539%(年率・税込)
純資産残高 133.64億円
運用会社 アセットマネジメントOne

<騰落率>
1カ月 -0.15%
設定来 0.34%

(2022年8月末時点)

JPMグローバル高利回りCBファンド(為替ヘッジあり、限定追加型)2022-08

設定日2022年8月10日、償還日2027年8月9日の限定追加型ファンドで、投資対象は先進国のCB(転換社債)を主要投資対象とする。転換社債は一定の条件で株式に転換できる権利がついた社債で、株式と債券の両方の性格を併せ持っている。債券としては、利息がつき額面で償還されるので、株価下落局面でも転換社債の下値は限定的となる。また株式に転換できるので、株価上昇局面での値上がり益が期待できるのだ。ただ、9月は先進国の金利が急上昇したことから基準価額は大きく下落している。今後の基準価額の推移に注意が必要だ。

■JPMグローバル高利回りCBファンド(為替ヘッジあり、限定追加型)2022-08
基準価額 9367円
信託報酬 0.968%(年率・税込)
純資産残高616.23億円
運用会社 J.Pモルガン・アセット・マネジメント

(2022年9月末時点)