コロナ禍の影響もあり、若年層を中心につみたてNISAの口座開設が急増。その関心はいっそう高まっている模様です。
ただ、中には「名前は知っているものの、実はどんなものか分かっていない」、「いざ始めようにも、どの投資信託を選べばいいか分からない」という人も少なくないようです。そんな人に向けて『最新版 つみたてNISAはこの9本から選びなさい』(ダイヤモンド社)では、「セゾン投信」創業者で会長CEOの中野晴啓氏がつみたてNISAの基本から、投資信託の選び方、買い方まで解説しています。
今回は、そんな“つみたてNISA本の決定版”ともいえる同書のプロローグを特別に公開します(全3回)。
※本稿は中野晴啓『最新版 つみたてNISAはこの9本から選びなさい』(ダイヤモンド社)の一部を再編集したものです。
「つみたてNISA」でお金に困らない人生を手に入れよう
新型コロナウイルスの感染拡大と緊急事態宣言の発出、それにともなう不要不急の外出制限や在宅勤務の長期化など、2020年以降、大勢の人にとって生活スタイルの見直しを余儀なくされる出来事が立て続けに起こりました。
その中で注目されたのが、資産形成に対する関心が高まったことです。しかも、喜ばしいことに若い人たちの間で、つみたてNISAの口座開設が急増したのです。
金融庁発表の数字をベースにして計算してみたのですが、コロナ禍が深刻化し始めた2020年3月末から2021年6月末までの、つみたてNISAの口座数を年代別に見ると、増加率は次のようになりました(下図)。
このように、20代、30代の間でつみたてNISAが非常に関心を持たれていることが分かります。
もちろん、まだ「つみたてNISAってなに?」「聞いたことはあるけど、よく分からない」という方も大勢いらっしゃると思います。
本連載は、そういう方たちにつみたてNISAの良さ、つみたてNISAで投資信託(投信)を購入する際の選び方などを伝授するためのものです。
そこで、まずはつみたてNISAがどういうしくみの制度なのかを、簡単にここでご説明しましょう。