自分なりの意味を見出すと楽しくなる
あなたは、人生において仕事をどんなふうにポジションづけしていますか? 本当に心からやりたいこと? それとも、生活のためにしかたなくしていることでしょうか。
私にとって仕事とは、一言では言い表せないほど深いもの。心からやりたいことであり、趣味であり、遊びであり、存在意義です。プライベートとの境目もほとんどありません。
仕事を心から愛しているため、仮にありあまるほど時間とお金があったとしても、今の仕事を続けたいと思っています。一人でゆっくりしようと思ってホテルに1泊するときも、結局は仕事をしてしまっていた……なんてこともよくあります。それくらい、仕事が心から大好きなのです。
この姿勢はビューティーサロンを経営していた時代、もっといえば109でカリスマ店員と呼ばれていた時代からまったく変わりません。私は、いつも「自分が心から楽しめること、情熱を持てること」を基準に仕事を選んできました。
そのぶん、仕事に打ちこむ熱量も人一倍どころではありません。ビューティーサロンを経営していた時代にも、スタッフたちから「社長だけラクしてズルい!」なんて言われたことはいっさいありません。むしろ、私のあまりの働きぶりを見たスタッフから「とてもじゃないですが、私はエレナさんみたいには働けないです……」と言われてしまうほどでした(それはそれで、経営者として夢を見せないのはどうなの? という気持ちもあり、今思えば反省点でもあるのですが)。
しかたなくやる仕事よりも、自分が打ちこめる仕事のほうが人生そのものも充実しますし、クリエイティビティも発揮できるようになります。だから、私は「仕事が嫌い」「意味が見出せない」という人には、好きなことを仕事にしてみてほしいと思っています。
とは言っても、いきなり仕事を変えるのは難しいこともありますよね。そんな方には、心からやりたい仕事でなくても、自分なりに意味を見出してほしいのです。
私は今でこそ心からやりたいことを仕事にできていますが、そうでない時代ももちろんありました。でも、「やりたいことにつながるやりたくないこと」をしていたので投資をしている感覚だったのです。
たとえば、高校生の頃にしていたアルバイト。その作業自体を楽しんではいても、とくに心から好きというわけではありませんでしたが、「上京して109の店員になりたい。そのためには貯金が必要だ!」と思っていたからこそ、頑張れたのです。
会社員の方であれば「資料づくりは役立っていることが実感できてうれしい」とか「お茶出しは楽しいから頑張れる」など、どんなことでもいいのです。
自分なりに意味を持って働き続けていると仕事を違う視点からとらえることができ、どんどん楽しめるようになります。意味を見出すことで、仕事にやりがいも感じられるようになるのです。
いろんなことを試してみても、どうしても楽しめるポイントが見つからないという方は、転職や起業を視野に入れてみるのもよいでしょう。ただし、それが〝逃げ〞にならないように。今の仕事が嫌だからといって転職や起業をしても、結局はその仕事がまた嫌になって、また次の転職先を探したり、前の会社に戻りたくなったり……という方もたくさん見てきました。
仕事をしている時間は人生で多くのウエイトを占めます。その時間をイヤイヤ過ごすなんて、本当にもったいない! だからこそ、ぜひ意味を見出してみてください。