「人生100年時代」と言われるようになり、資産運用に対する注目が高まっています。しかし、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)であり、フィナンシャルクリエイトの代表取締役でもある髙塚大弘氏によると、「資産運用だけに注目すると、うまくいかないことがある」というのです。人生100年時代にどんなことを考えておくべきなのか、これからの人生を生き抜くポイントをシリーズで髙塚さんに解説していただきます。

※この記事は、2022年4月に実施したフィナシーセミナー「中立的なお金のコーチが教える、貯まる&増える家計講座 ~第2回 家計シミュレーション 事例検証と考察~」をダイジェストにして記事化したものです。

2つの事例に学ぶ家計シミュレーションとその検証

まず前回(「お金のコーチ」が指南する、人生100年時代の家計管理術)のおさらいからしておくと、資産運用は手段であり目的ではありません。資産運用だけうまくやればいいと考えている方も多いのですが、本来の目的は一生涯キャッシュフローに困らないようにすることだと思います。そのためには、家計を管理することが大切です。家計管理の手順としては、最初に全体把握のためキャッシュフロー分析を行い、次に細かく家計を精査すべく家計簿を作ります。出ていくお金の整理をし、守るお金・増やすお金をきちんと色分けできるように管理することが大切です。

第2回目の今回は、前回お伝えしたこの内容を、2つの事例を通して具体的に学んでいきます。