食費から交通費まで 日本の家庭を直撃する値上げラッシュ

今年に入り、食品を中心に値上げラッシュが止まらない。燃料高や材料高を背景に、ロシアのウクライナ侵攻による影響なども重なり、4月、5月には大手食品メーカーや飲料メーカーが次々と商品の値上げに踏み切った。物品にとどまらず、電気、ガスなど光熱費も値上がりしており、7月分もすでに大手4社が電気料金の値上げを発表済み。さらに、この冬にはユニクロがヒートテックやダウンジャケットなど定番商品を1000円ずつ値上げすることを発表している。来春にはJR東日本、東京メトロ、東急電鉄など大手交通会社の運賃値上げも控えている。

6月6日には日銀総裁の「家計の値上げ許容度も高まってきている」との発言が波紋を呼び、翌日には謝罪するという異例の事態が起こった。それほど、今回の値上げラッシュは国民に大きな打撃を与えている。帝国データバンクの調査では食品15社の今年の食品の値上げ品目(予定を含む)は、なんと1万品目を突破。賃金がなかなか上がらない中で、子育て家庭などに大きな影響を与えそうだ。

7月の値上げ例<主要食品メーカー>
昭和産業/家庭用小麦粉や家庭用プレミックス 約2~7%の値上げ
山﨑製パン/「ロイヤルブレッド」「超芳醇」など食パン 平均8.7%の値上げ
フジパン/「スナックサンド」など菓子パン 平均3~8%の値上げ
日清フーズ/乾麺 約1.5~5.5%の値上げ
日清オイリオグループ/キャノーラ油やサラダ油 10%~20%の値上げ
伊藤園/紙パック飲料製品 10%値上げ
ロッテ/「ガーナ板チョコレート」など菓子類 3~9%の値上げ
出所:5月31日 東京新聞の記事より抜粋