元気な時が備え時…親や家族と“親の万が一”について話せる環境づくりを
仮に親の健康状態が悪くなると、仕事を休まなくてはならないことも多くなります。そんな時は介護休業制度を利用します。一人につき最大3ヶ月間までは雇用保険から休業補償がでますから、それを利用して親のサポート体制を整えます。
とはいえ、いざとなった時は時間的にも精神的にも余裕がなくなりますから、元気な時に、配偶者や兄弟、親と万が一にどう備えるかを考えておきましょう。公的保険制度をしっかり理解する、民間保険を賢く使うのも事前の準備があってこそです。もちろん親の暮らしを守るためにも資産状況の確認もしておきたいところです。仮に子世代が費用を負担しなければならないのであれば、だれがどう負担するのかも事前に見積もっておかなければ、その後の自分たちの暮らしが困窮してしまいます。
前述した保険証券の整理などをきっかけに、万が一の時のお金の備えについても話ができる環境づくりを心掛けてください。会話をすることにより、認知症になったらどうするのかなど具体的な心配事もきっと出てくるでしょう。
認知症や相続が発生した際に、可能な限り経済的損失を小さくしたいと多くの方は望むと思いますが、実際にそれらが起こってしまってからでは遅いのです。切羽詰まった状態では、ついつい自分の都合だけで行動することも増えてしまって、家族の協力体制がうまくとれなくなり、誰も幸せに感じることなく親を見送る時が来てしまいます。
でも「今」であればより良い選択が可能です。オイカツ世代は、親と過ごせる時間にも限りがあるのだと認識し、ぜひ今すべきことに取り組みましょう。親の姿がお手本となり、結果的に自分自身のこれからに備えることにもつながります。
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