4社共通の傾向:米国株式を対象にしたインデックスファンドが人気

2022年になって、米国株式市場は上値の重い展開が続いている。FRB(米連邦準備制度理事会)による利上げ観測やウクライナ情勢の緊迫化により、投資家のリスク回避姿勢が強まったからだ。しかし、S&P500種株価指数など米国の株価指数を対象にしたインデックスファンドの人気は高い。代表的なのは「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」である。同ファンドは、米国を代表する株価指数であるS&P500種株価指数に連動するインデックスファンドで、3月末の純資産残高は1兆1650.62億円と、国内公募追加型株式投資信託(ETF除く)の中で2番目の大きさとなっている。そして、ネット証券の3月のランキングでも、以下のように上位にランクインしている。

SBI証券 2位
楽天証券 1位
auカブコム証券 1位
マネックス証券 2位

S&P500種株価指数は2月24日に4,114.65ポイントまで下落したが、3月末には4,530.41ポイントまで上昇して取引を終了した。株価が戻り歩調にあるので、4月もネット証券のランキング上位に入る可能性は高いだろう。

■eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)  
基準価額 17,684円
信託報酬 0.0968%(税込・年率)
純資産残高 9,805.26億円

<騰落率>
1カ月 -0.9%
3カ月 -4.1%
6カ月  2.4%
1年      25.9%

※2月末時点

全体を見て:日本株を対象にしたブル型ファンドが人気

3月は、日本株を対象にしたブル型ファンドの人気も高かった。日経平均株価は3月9日に24,681.74円まで下落し、昨年来安値を更新した。しかし、国内株を対象にしたブル型ファンドは、株価が下落する局面で買いが増える傾向にある。3月7~11日週には、「楽天日本株4.3倍ブル」に約38億円の資金流入があった。これは、国内公募追加型株式投資信託(ETF除く)の中で6番目の大きさである。国内株式市場は3月半ばから戻り歩調にあるが、株価が下落する局面では、引き続き国内株を対象にしたブル型ファンドに買いが入る可能性は高いだろう。

■楽天日本株4.3倍ブル  
基準価額 10,410円
信託報酬 1.243%(年率・税込)
純資産残高 505.71億円

<騰落率>
1カ月 -9.5%
3カ月 -19.8%
6カ月  -31.1%
1年     -45.8%

※2月末時点